日食グラスとは

日食グラスのススメ

安全に日食観察するために最もオススメしたいのは、専用に作られた減光フィルターを使用することです。これは日食グラスや日食メガネなどの名前で販売されているもので、日食を肉眼で観測するために開発された専用のフィルターです。ブルーライトを含んだ可視光線はもちろん、赤外線や紫外線を理想的にカットしてくれるので、安心して使用することができます。

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日食グラスの構造

日食グラスのの構造はいたって単純で、両目を当てる部分に埋め込まれた遮光プレートと、本体部からなります。遮光プレートには表面と裏面がありますから、目を当てる側を間違えないようにしましょう。製品にもよりますが、ビクセン製の日食グラスの場合、表側は光を反射して鏡のように見えます。裏面側は黒い色をしており、こちら側から目を当てて観察します。

日食グラスの性能

日食グラスや日食メガネの性能は、遮光プレートが有害な光をどれくらいカットできるかによります。優秀な製品では理論上、7時間も連続使用して問題ないとされています。しかし、周囲の光が目に入りますし、観測時の条件にもよります。また個人差もありますから、あまり過信しない方がよいでしょう。右上の製品の場合ですと、説明書には連続使用は2、3分にとどめておくように注意書きがあります。プラスチック製の黒い下敷きなどを使っても太陽光は弱まって見えます。しかし日食グラスとは違って、赤外線領域の光に対しては、ほとんど透明といってもよいくらいにカットされません。見た目はまぶしさを感じませんので長時間使ってしまいますが、実は目に見えない危険な光がどんどん目に入ってきて非常に危険です。これに対して日食グラスは可視光や紫外線領域はもちろんですが、赤外線領域もカットしてくれるので安心です。

日食グラスの安全基準

ここで、日食グラスや日食メガネの安全基準について触れておきます。日本では明確な安全基準がありませんが、ひとつの目安となるのが「JIS T8141、遮光度番号13以上」です。これは溶接光の遮光保護具の規格です。この規格に準拠したものは、使用しても安全だと考えられます。最近よく用いられているのが、カナダのチョウ博士(ウォータールー大学教授/国際天文学連合アドバイザー)が提唱している「可視光で0.003%未満、赤外線で0.5%以下」というものです。これは、長時間観察しても目にダメージを与えないことを基準に算出したものですから、この基準が満たされた日食グラスや日食メガネを使っても安全と考えてよいでしょう。EU圏では法的な面から欧州指令とよばれる規制や制限が定められています。太陽を直視するための欧州規格としては「EN1836:2005」というのがあります。これに準拠して流通が認められた製品には、CEマークが貼られていますので、これもひとつの目安となるでしょう。

日食メガネの使い方

日食グラスの場合は本体部分の端を両手で持ち、遮光プレートがある部分をできるだけ目に近づけます。目に近づけ方が少ないと、横から太陽光が入って太陽が見づらいばかりでなく、目に負担をかけてしまうことになります。日食グラスを目に近づけた状態で太陽の方を向くと、太陽を観察することができます。太陽は思ったよりも暗く見えますから、最初はどこに太陽があるのかわかりにくいかもしれません。しかし見え方がわかってしまうと、次からは簡単に見つけることができます。日食メガネの場合も使い方は簡単で、普通のメガネのように使用します。すでにメガネをかけている方はその上から着用しますが、なにかと外れやすくなります。手を添えるなどして気をつけましょう。

日食グラスの注意点

一番大切なことは取扱説明書にしたがって使用することです。これを前提に少しだけ注意点を補足しましょう。

  • (1)まず太陽を最初に見つけるときです。もしすぐに太陽が見つけられなくても、日食グラスを目から離して太陽を直視してはいけません。何のために日食グラスや日食メガネを使っているのかわからなくなってしまいます。
  • (2)それから日食を見続けたいのはわかりますが、1、2分したら一度太陽から目を離して休むようにしてください。日食グラスをあまり過信しないで、長時間見続けるのは避けるようにします。また、少しでも目が疲れたと思ったら、それがあなたの限界です。すぐに目を休めるようにしましょう。

日食グラスの選び方

みなさんに安心して日食観察をしていただくため、日食グラスや日食メガネをオススメしています。まぶしい可視光線はもちろんのこと、ブルーライトをはじめとした目に有害な、紫外線や赤外線をカットしてくれるので、安心して日食を観測することができます。日食グラスや日食メガネを選ぶときのポイントは、安全性の一言に尽きます。2009年に日本国内で皆既日食が起こった際には、世界天文年2009日本委員会が推奨したビクセン製の日食グラスに人気が集まりました。また、EUの89/686基準や日本のJIS規格であるT-8141に準拠したものも安全性を確保できますから、選ばれる際の参考にしてください。

日食グラスの購入

日食が近づくと入手が困難になります。そんな時は書店をのぞいてみましょう。日食観測をするための本が発売されていて、これに日食メガネが付属しているケースがあります。意外とねらい目ですから、一度本屋さんで探してみてください。とにかく早い者勝ちなので本屋さんへ急げ!それでもダメだった方は、日食グラスをネットオークションで、という手もなくはありません。でも、物は試し。紙やアルミ箔にごく小さな穴を開けてください。この穴を通った太陽像を地面に映し出すと、日食で欠けた太陽の形がわかりますよ。

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