月食

月食

日食と同じようにめずらしい現象として月食があります。月は、太陽のようにみずから光っているのではなく、太陽の光を反射して光っているように見えています。そのため、太陽の光が当たっていない(影になった)部分を地球からは見ることができません。これが月の満ち欠けです。月食はこれとは違い、太陽と月の間に地球が入り、太陽・地球・月の順番に一直線に並んだときに地球の影に月が入り、月が欠けて見える現象です。しかし、月が完全に地球の影に入る皆既月食の場合でも、皆既日食のように見えなくなるのではなく、月が赤色に見えます。月食は月が地球の影の中を通るとき、月が欠けて見える現象です。特に皆既月食では月の色がほんのりと赤くなってとてもきれいです。ここでは最新情報や月食にまつわる話などをアレコレ紹介します。

奄美大島への旅

日食と月食

また、日食は限られた時間に限られた場所でしか見ることができないのに対して、地球の直径は月の約4倍なので、月食の場合は月食の起こる時間に月の見える場所であれば、どこでも見ることができます。皆既月食のときの月はどうして赤く見えるのでしょうか?これには夕陽を赤く見せるのと同じ「散乱」という現象が関係しています。太陽の光が地球の大気を通過するとき、波長の短い青い光は空気の粒によって散乱してしまいますが、波長の長い赤い光は空気の粒の影響を受けにくいため、光を弱めながらも通り抜けることができます。そして、地球の大気を通過した赤い光は大気でわずかに屈折するので、地球を回り込んで月を照らします。そのため皆既月食の月は赤く見えるのです。

月食概要

月は平均すると27日7時間43分15秒の周期で地球のまわりを公転し、29日12時間44分3秒の周期で満ち欠けを繰り返します。地球のまわりをを公転するうちに、月が地球の影の中へ入ってしまうことがあります。この時、影に入った部分は太陽の光が当たらなくなります。地球から月を見ると、影に入った部分が欠けて見えますが、この天文現象を月食といいます。月食の種類は大きく分けて部分月食と皆既月食に分かれます。月は地球の影に入っていますから、左から順に月、地球、太陽(絵では太陽の光)の順に一直線に並んでいます。地球から見た月は真正面から光が当たっており、満月だということがわかります。つまり、月食は満月の時にしか起こりません。三日月が月食になるなどということはあり得ないのです。

月食の種類

月が地球の影に入ると月食が起こりますが、その入り方によって月食の種類が分かれます。地球の影には2種類あって、太陽の光が届かなくなる本影と、太陽の光の一部が届いている半影があります。単に月食と言った場合は本影による月食を指すことが多いのですが、ここでは半影による月食の種類も説明します。

部分月食
月食の種類のうち一つ目は部分月食です。月の一部が地球の本影に入った場合、地球から月を観測すると、肉眼でも月の一部が欠けたように見えます。これを部分月食といいます。後にでてくる半影部分月食と区別するため、場合によっては本影部分月食、本影部分食などといわれることもありますが、通常は部分月食だけです。月が本影の奥まで入り込むほど大きく欠けたように見えます。
皆既月食
種類の二つ目は皆既月食です。部分月食が進行して月全体が本影の中にすっぽり入ると、月全体が欠けた状態になります。これを皆既月食といいます。月の本影は日食の場合と違って地球の大気による光の屈折や散乱の影響を受け、赤い光の一部が届いています。このため、地球から見た月は完全に見えなくなるわけではなく、ほんのりと赤く浮かび上がって見えます
半影部分月食
半影による月食です。月の一部が地球半影の中に入った状態になると半影部分月食と呼ばれます。次に出てくる半影皆既月食を合わせて半影月食、半影食などと呼ばれることがあります。地球の半影は太陽の光の一部が届いていますから、肉眼で見ただけでは月が欠けているかどうかわかりません。半影による食分が大きい場合は、本影に近い側がちょっぴり暗くなっているのがわかるかどうかといった程度です。
半影皆既月食
最後の種類は半影皆既月食です。これは、月全体が半影の中にすっぽり入りかつ、本影による月食とならない場合にこう呼ばれます。見かけ上、半影部分だけのエリアは意外に狭くて、月の視直径と大差ありません。このため本影月食とならない半影皆既月食はなかなか起こりません。最近では1999年2月1日に起こりましたが、今後東京で見られるのは2070年のことになります。

月食が見える場所

月食の場合は日食と違って、自分のいる場所が影に入る必要はなく、影に入った月を地球から眺める格好になります。したがって、地球上のどこにいても月食を見ることができます。といっても地平線上に月が昇っていないと、いくらがんばっても見ることはできません。ですから、「月さえ見えていれば地球上のどこからでも月食を見ることができる」というのが答えになります。なお、日食の場合は自分のいる場所が月の影の中に入る必要があります。ところが、月によってできた影のエリアは地表の面積に比べて狭いため、見える場所が限られてしまいます。

月食と観察

日食の場合は観測する場所によって開始時刻や終了時刻、欠ける割合(食分)が違ってきます。しかし月食の場合は、地球上のどこから見ても同じ見え方をします。東京で見ても札幌で見ても福岡で見ても、月食の開始時刻や終了時刻、最も欠ける時刻や欠ける割合は全部同じです。それでは月食の見え方が全国どこから見ても全く同じかというと、そういうわけではありません。一番違うのは、月が見える位置です。観測する場所が違うと月の見える位置も違ってきます。東の地域ほど月の出や月の入りとなる時刻が早くなることからも、月が見える位置が異なることがわかります。といっても福岡では東の空から昇ってきているのに、東京では西の空へ沈んでいく、なんていうことはありません。だいたい同じ東の方向に見えるのですが、少し位置がずれているということです。多くの月食ではそれほど気にする必要はありませんが、月出帯食や月没帯食となる場合は少し注意が必要です。というのは、月の出時刻、月の入り時刻の違いによって、どこまで月食を見ることができるかが違ってくるからです。どんなにがんばっても、月が地平線下にあっては月食を見ることはできません。

月食の用語

月食でよく使われる用語を簡単にまとめてみましたので参考にしてください。

位置角(P)
月の中心に対する地球本影の中心方向を、天の北極から反時計回りに測った角度のことです。略号としてPが使われます。
月出帯食
月出帯食は、月の出となる前に月食が始まっており、月が欠けたままの状態で昇ってくることです。
月食図
ある月食がどの範囲で見ることができるかを地図上で示したものを月食図といいます。月食図を見ると、月食を全て見ることのできる地域、月が欠けたまま沈む地域、といった情報もわかります。
月没帯食
月没帯食は、月の入りとなった後に月食が終了し、月が欠けたままの状態で沈むことです。
食の最大
ある月食で最も食分が大きくなった状態のことをいいます。食甚や最大食とも呼ばれます。
食分
月食の際、月がどの程度欠けているかを数字で表したものです。通常は地球の本影による欠け方を表しますが、時には地球の半影による欠け方を表すこともあります。食分0は欠けていない状態で、食分1は全て欠けた状態です。食分1以上は皆既月食となります。食分は次の式で計算されます。(地球の影の視半径) + (月の視半径) - (地球の影の中心と月の中心の角距離)) ÷ (月の視直径)
第1接触
月食開始の際に月と地球本影の縁が接する瞬間を指します。いわゆる月食開始のことです。
第2接触
皆既月食の開始時に月が地球本影の縁に内側で接する瞬間を指します。いわゆる皆既月食の始まりです。部分月食の場合は第2接触はありません。
第3接触
皆既月食の終了時に月が地球本影の縁に内側で接する瞬間を指します。いわゆる皆既月食の終わりです。部分月食の場合は第3接触はありません。
第4接触
月食終了の際に月と地球本影の縁が接する瞬間を指します。いわゆる月食終了のことです。
レイヴ情報!